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hashikawa2009-10-13

フランク バンデンブルックが亡くなった。つい2週間前のレースで白い無地のジャージを着ていた彼を、レーススタート直前に離れた所から見つけた。ジェスチャーで「なんでそんなの着てるんだ?」と聞いたら「俺だって分からないよ!」と笑いながらジェスチャーを返してきた。後に他から聞いたところでは金銭的なトラブルがチネリ-ダウンアンダーとの間であり、それでチームを辞めたらしい。その後、プライベートでもフランクにごく近い人に「来年はどうなるのか?」聞いたら、「彼はやる気漫々だが、チームが見つからない。6日間レースも走りたがっているんだけどね」(アマチュア時代にマディソンのベルギーチャンピオンにもなっている)と気持ち的には選手として更に「走りたい」欲求があったようだった。今年は11年ぶりのUCIレース優勝など復帰に向けて自転車と真剣に向き合っていて、来年こそはという思いがあったはずのなに。一見すると子供じみたトラブルばかりが続いていた彼の競技人生だったが、本当に自分の欲求に対してストレートで時としてストレート過ぎて、まわりとうまくいかない事が多かっただけだった。その自転車に対する素直さは今でもベルギーではカリスマ的人気がある。今は適当な言葉が見つからないけれど…彼が「だまされたな。ざまぁみろ!」って冗談でも言いながらフト現れるような気がする。現れて欲しい…もし、死が事実であるならば、天国でまた自転車選手になっている事を祈ります。