10月21日 全日本実業団クリテリウムin南紀 優勝 

hashikawa2007-10-23


前日のミーティングで安原監督の指示は「若手もベテランも含め、エースは決めないが、全ての逃げにウチのチームから必ず加わる事。そして、レース展開によっては指示を出す事もあるのでそれだけは守ってくれ。また、ゴール勝負の時だけは三船がエースで橋川は最終コーナーまで三船を牽引してくれ。」と言う戦略が出された。特に異論は無かったのだが、レース展開(特にこのレースで賞金100万円がかかったJツアーのリーダーが決まるので、他のチームの動きが大きなポイントとなる)、及びゴール前のラインの組み方等について、様々なパターンを想定してミーティングを念入りに行った。

朝9時、レーススタート。スタート直後から「このレースで優勝すれば、Jツアーの総合優勝の可能性が残っている西谷選手(愛三工業)」が積極的に動いている。マトリックスのメンバーも殆どの逃げには反応し、また自らアタックする選手もいて中々良い感じだ。集団の中から見ていても頼もしい。レース序盤、三船、広瀬、湧本を含めた14名のエスケープ集団ができる。一時は30秒ほどタイムギャップを作るが、愛三工業が追撃体制に入る。

レース中盤、愛三が牽引した集団は先行していた14名を吸収。そしてそのカウンターで愛三工業:広瀬 敏選手、シマノ:辻、廣瀬選手、ラバネロ:浅野選手、マトリックス:橋川の5名が飛び出した。5名は後続との差を広げ最大で約2分のギャップを作るが愛三がペースを上げ、ラスト5周(15km)で1分を切った。ラスト2周。安原さんから「マトリックスは全員で前を追え!橋川は先頭交代に加わるな」の指示。この指示が理解できなかったので、何回か聞きなおしたが、僕の聞き違いでは無かったようで、僕は先頭交代に加わるのを止めた。

ラスト1周。タイム差は30秒まで縮められ、さらにラスト1kmでは20秒となっていたが、5名は逃げ切り、最後はゴールスプリントで橋川が優勝した。

このレースを最後に今年の実業団レースは最終戦となる。チーム若手の成長も懸念材料である。昨年はエースとアシストを決めない「フリー」なレースが多かったが、今年のマトリックスは事前にエースとアシストを決めるレースが殆どで、若手は自分本来の実力を発揮できなかった選手もいたかも知れない。しかし、ダメな時でもダメなりに結果を残すのは当たり前。チャンスを生かすことが出来るのが一流のプロだと思う。レースにおいてチャンスはいくらでもある。ただ、それを見つけられるか否かの違いである。残るレースは2レース。チャンスを見つけ生かせるように頑張れ!


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