久々に日本

hashikawa2009-12-14

今、日本です。先週の金曜日はサイクルモード幕張に行っていました。来期、TEAM EURASIA-MUSEEUW BIKESの監督としてチームを預かる事になったわけですが、このチームのスポンサーなどとの交渉や挨拶などで実質1時間程度で仕事は終わってしまったのですが、会場を回っている最中に知人や友達とすれ違い…話をするうちに数時間が経ち、さらに古巣のBSアンカーにもちょこっとだけ遊びに行ってなんだか、同窓会に参加した気分で楽しかったです。ほとんど製品を見る事は無かったので、何が面白かったとか分からないのだけど…その晩は昔(多分15年位前…)、ベルギーで一緒に走っていた友達と六本木へ! 六本木で飲むのは何年ぶりだ?!残念ながら若いおねぇちゃんに囲まれる事は無かったのだけど…

彼は新しいサイクルウェアの輸入販売を行う。Aeroazure(エアロアズール)と言うサイトなのだけど、これまでヨーロッパにしかないヨーロッパのブランドのクラブチームジャージの販売を手がけるらしい…この話しを聞いた時「しまった!」と正直思った(笑)。だって、ベルギーで活動していて、本当に「カッコイイ」と思うクラブチームのジャージって沢山あるからね。そんなカッコイイジャージを限定販売しているので是非のぞいて見てください。

彼は和田君と言うヤツなんだけど、初めて会ったのは運河沿いのサイクリングロード@ベルギー。練習中すれ違う彼を見て「こいつ日本人っぽいなぁ〜」ってじっと見ていたら「あれ、もしかして橋川さんですか?!」と声をかけてきてくれた。今みたいにインターネットとか、携帯の無い時代はレースに関する情報だって少なかったし、今のように簡単にヨーロッパで単身来れるような時代ではない。で、立ち話で事情を聞くと大学の夏休みを利用し1人でバックパックロードレーサー1台で単身ベルギーに来たらしい。どうやってレースに参加しているのか?を聞くと、ベルギー自転車競技連盟に電話し「レースが頻繁に行われるエリア」を聞き出しそれがGent周辺である事を知るとGentの観光協会に「マンスリーマンションはどこで借りられるのか?」を聞き、すべて自分の足で情報を集めレースに参戦していたのだ! はっきり言えば成績は俺からしたらダメダメだったけれど、この行動力と頭の回転の速さ、決断力はすごかった。そして夏休みが終わる頃に人生相談を受けた。「レースでの成績は無いけれどまた来年ベルギーで挑戦したい…」と。当時はバブルも崩壊し大学生が卒業後に中途で就職できるような簡単な時代じゃなかった。それでもレースではダメダメだった彼が「就職よりも自転車競技」で悩んでいたのは僕には理解し難かったけれど「誰にも迷惑かけずに自己完結できるのであれば好きな事をやれば良いヨ。それにお前みたいに行動力があればきっとベルギーでより多くの経験をつめると思うよ」と言った記憶がある。それから彼は2年くらいベルギーに来て走っていたんじゃないのかな?その後、外資系のIT系商社とか僕とは何の縁も無いような世界に身をおいて、また自転車業界に戻ってきたわけだ。

来年、僕は6名前後の日本人をベルギーで預かる事になる。皆19〜23歳前後と若い。彼らも選手以外の事でも多くの苦労を重ね経験とし、いつか選手を辞めたときにその時の経験を活かしてもらいたいと思った。それができるようにさせるのも俺の仕事の一部だと思うとちょっと複雑だけど、要するに俺が「やり過ぎない」という事なんじゃないかな…と思ったりする。