シクロクロス世界選手権エリート

ドイツで行われている世界選手権をTV観戦していました。優勝はチェコのジェデネック・スティバー。昨年に引き続いて2連覇だ。コースは近年ベルギーに見られるような「障害物競走」的要素は少なく、ロードっぽい展開になって面白かった。U23なんてゴールスプリントだったからね。エリートもレース中盤までは8名前後が集団となり、20位以内まで1分以内と混戦だったが、中盤を過ぎて集団からアタックしたスティバーにネイスが追走し、1対1に。さらに、ラスト2周位でスティバーがアタック。そのまま逃げ切った。「自転車で走れるコース」ならパワーのアルベルトと僕が期待した2009年世界チャンピオンのニイルス アルベルトは前半から遅れ20位前後でフィニッシュ。

レース後、クイックステップへの移籍問題で揺れるスティバーへのインタビューで「今後はロードに行くのか?クロスを続けるのか?」の質問があった。スティバーは「世界チャンピオンになりまた白いジャージを着て走りたいから、向こう2年はクロスを続けたい」と言っていたが、肝心のどこのチームに行くのかについては何も言っていなかった。多分、何も言えないのだろう・・・

気付いたこと・・・TVのカメラワークが悪かった。ベルギーでの中継を見慣れているせいか、ドイツのカメラワークは先頭集団を逃したりする事が多かった。ネイスを引き離したスティバーのアタックも見られなかったし・・・カメラワークだけじゃなくて、カメラの設置位置も問題ありだったのかも・・・

コースは先にも述べたけれど、ロードレース的駆け引きが加わり面白かった。悪い言い方をすれば単純なコースだったのかもしれない。実際に上位に来たメンバーもいつものGVAトロフィーやスーパープレステージとは違ったメンバーになった。もっと、色んなコースを設定することで色んな「ヒーロー」を生み出し、ベルギーでのサイクロクロスを世界的に活性化させたほうが良いと思う。

ジュニアはフランスのワンツースリーでU23はオランダのワンツー+スリーがチェコの選手。ベルギー人はここに一人も入っていない。人気が低迷していたサイクロクロスを盛り上げ、サイクロクロスで食べていけるプロ選手が存在しているのはベルギーでのGVAトロフィーや、スーパープレステージ、そしてベルギーのサイクロクロスのプロチームの存在が大きく、ベルギーの功績と言って良いと思う。チェコのスティバーはジュニア世界選手権を制した後にベルギーのダニードビー氏の目に留まりベルギーに渡ってきたし、サイクロクロス中心に活動するコンチネンタルチームのフィディアやKBCPパワープラスなどのチームには多くの外国人選手が所属している。ベルギーがサイクロクロスの世界の中心となり盛り上げてきたが、ベルギーの選手がここで勝てなくなっているのは皮肉に思われるかもしれない。しかし、マイナースポーツがメジャースポーツへ発展を遂げるには必要なプロセスなのだと思う。

1月2日に行われたフィディアカップでのスティバー。今後もこのアルカンシェルジャージを着てサイクロクロスレースに戻ってくる事を明言していたが、ここにプリントされるチームスポンサーはどうなるのだろうか?

写真をアップしようと思ったのだけど、クリックしたのと違う画像が↑には表示されている・・・クリックしたら表示したい画像なのだけど・・・