めちゃくちゃ、よく眠った。8時間くらい寝れた。久々である。朝食にヨーコが栄養士からアドバイスしてもらったメニューを中心に食べる。餅は持ち込む。
レースがスタート。すごくリラックスした気分で良く集中できた。スタート前は「100km過ぎから動こう」と思っていたのだが、1周目からレースは活発にアタックが繰り返されている。「1周目はとにかくガマン」して2周目、登りで数名が先行。それに続いてカウンターがありそうだったので、ポジションを上げた直後に福島 晋一選手がアタック。それに続いて、14名のエスケープグループが決まった。メンバーはメイタンの福島 晋一+コウジ、新城、シマノの狩野、野寺、阿部、アイサンの西谷、広瀬、品川、鈴木、ニッポの真鍋、井上、佐野、アンカーの柿沼、中村、そしてマトリックスの橋川の16名。いきなり、超豪華メンバー。しかし、オリンピックの代表候補に名前の挙がっている新城、西谷の両名が加わっていた為、同じく代表候補の別府を抱えるシマノは消極的な動き。逆にメイタンとアイサンは積極的にペースを作るが、まだゴールまで150kmも残されているので、逃げているメンバーも必死にペースを上げようという雰囲気では無い。その差が1分以上開いたが、それ以上はなかなか開かない。それどころか40秒まで詰められる。後ろはシマノしか引くチームがいない筈なのに、なんで?と思っていたら、またその差が1分以上に広がった。「これでよし」と思っていたら、阿部さんが先頭集団から下がって後続の集団の牽引役になる。後続集団にいたマトリックスの向川の話では「阿部さんが集団に戻ってきて一気にペースがあがり、この時が一番苦しかった」らしい。100km過ぎ、1分あった差は一気につまった。先頭集団で逃げていた半分はメイン集団に戻り、半分はさらにペースを上げる。ここがターニングポイントだった。僕はいったんメイン集団に戻り、様子を伺おうと思った。メイン集団の先頭付近にはシマノの別府がいる。ペースを上げたメンバーはそのままその差を広げていく。さらにメイン集団から飛び出す選手が数名。一番きつい登りを登り終えても、その差は広がっていく。「あれれ?」「このまま、また決まっちゃう!」と思い、橋川が単独でメイン集団から追撃。前に合流。ここでメンバーはメイタンの福島 晋一+コウジ、中島、シマノの狩野+野寺、ニッポの佐野+井上、アイサンの広瀬+西谷、アンカー、飯島、そして橋川の11名。この逃げには代表候補はただ一人、アイサンの西谷。西谷とアシストの広瀬は積極的に前を引き、皆でローテーションを繰り返す。130km過ぎ。メイン集団との差が5分以上開き、追撃でメイタンの岡崎、新城が飛び出す。先頭集団との差は90秒〜2分。ここで先頭集団にいたメイタンは消極的な動きになり、俄然、アイサンが積極的になる。僕には西谷が後ろから迫り来る新城に対し「焦っている」ように見えた。
ラスト50kmになり、福島 コウジのアタックを皮切りに先頭集団の11名でレースが展開される。後ろに新城が追ってきていて。メイタンは「待ち」だと思っていたので意表を突かれたが、吸収。

ラスト2周、最後の補給を取りに行った間に、飯島がアタック。反応が遅れるが追撃に出た瞬間、前から痙攣を起こした広瀬選手が下がってきて、ゴール付近のパイロンとの間に挟まれフルブレーキ。「バッ●ヤロー!」思わず罵声が飛び出す。その間に前との差が見る見る開いていく。「下りで追いつける」と思っていたのだが、前でもアタックが繰り返されており、追いつけない。半周かけて追いつき、また千切れ、また追いつき、そして力尽きた。(補給をもっと早く取っていれば、あそこで、進路を塞がれなければ…と言う思いも無かったわけでは無いが、アクシデントが無かったとしても、順位はそう変わっていなかったと思う)
ときたま、前の集団から千切れた、飯島、狩野の背中を視界に捉えることがあったが、その差は開いていくばかりで、やがて完全に視界から消え、一人旅になった。ラスト1周のジャンを聞き、後続とは2分以上開いていることを確認し、あとはセーフティーライディングに切り替えて、多くの観客の皆さんに見守られながら10位でゴールした。