最初はコース上の立哨員と談笑する「La Redoute」の懐かしいジャージに魅かれた。確か80年代にはプロチームもあったような気がする…

そして何気に自転車を見てみると…この金バッヂは…
ジャジャーン

カンパの50周年記念モデル!

カンパの50周年モデルは1983年に発表され、当時のカンパの技術の粋を集められて製造されたコンポーネントパーツで、性能が良いか、悪いかはあまり問題じゃない(笑 シマノがSISを発表する以前のモデルであり、当時は最先端モデルのスーパーレコードにキンバッヂを付けた特別モデルだ。自転車競技と工業の盛んなイタリアの伝統工芸品に近い。じゃなかったら文化財(笑。例えばチタンのペダルシャフトと、クランクの結合部分なんて、しょせんネジなんだけど、その精度が高いが故に手でねじ込んでいくと「ガタ」なんて無いし、削りだしているネジの部分が「特別にきれいに削りだしている」かのようにスムーズだ。まるでねじ込んでいる部分にベアリングが入っているかのように…いや、実際に下手なハブよりスムーズだ!メッキ類も下処理がとても優秀で顔が映り込むくらい…まるで鏡のようなメッキだ。確か…スペック的には金バッジを付けただけだと思うが、そんなスペックに表れない細かい部分がスーパーレコードとは違うと思う。そう、伝統工芸品なんだから、カンパの50周年モデルは使うものじゃなくて、酒を飲みながら「眺めて」「触る」ものだと思っていたから、こんな風に徹底的に普通に乗っているおじさまを見るとショックを受けてしまう。

「あっ、使っても良いのか…」と。

とても素敵なおじさまとバイクでした。