ベルギー選手権

今日はシクロクロスのベルギー選手権が行われた。

レースはネイスVSアルベルトに注目が集まっていましたが、結果はアルベルトの優勝。2009年の世界チャンピオンだが、エリートになり初のベルギー選手権での優勝だ。

1周目から飛び出したのはK.パウウェル。5秒、10秒とその差を開いていく。そして後続集団ではネイスがペースをつくり、メウセンやワレンスのフィディア勢がマーク。シクロクロスにしては珍しくチームプレイ的な動きだった。ランドバウクレジットのネイス、KBCPのアルベルト、そしてフィディアのエースはスティバーだが、チェコ人の彼は当然このレースには参戦していない。フィディア的にはちょっと役不足な所があるが、そこをチーム力で補おうとしているのかも知れない。特に今回のアントワープのサーキットは乗車区間が多く、ドラフティングが有効と思われる区間が多い。そうなるとチーム力を有効に使う戦略は当然の流れだと思う。

2周目に入り後続から抜け出したアルベルトがパウウェルを吸収。パウウェルはほぼドラフティングしたままだったけれど、砂区間で遅れた。アルベルトの砂地でのパワーは凄かった。と言うか、プロのロードレースでも勝てる力を持ったアルベルトは「力」の面での評価が高い。

この砂区間の激走をみて思い出したのがシクロクロスの世界チャンピオン「ポール ヘレイガー」とMTBレースでペアを組んで走った「三浦 恭資」さんが「ポールの砂地でのパワーは違うで! やつが跳ね上げる砂の高さからして他の選手とは比較にならなん!!」と言っていたのを思い出した。

3周目以降はアルベルトの独走。レース自体はそれほど面白くは無かったが、強い選手がきちんと実力を発揮して勝ったのは、見ていて気持ち良かった。アルベルトの唯一対抗できる選手として注目されていたネイスは3周目以降3位グループからも遅れだし、ラスト1周で自転車を降りた。「カッコつけて」レースを途中で投げ出すような選手ではないし(多分)、よほどの理由があったのだと思う。

TV中継を見ていて嬉しかったのは、ワレンスが2位に入り、ゴールした時にとても嬉しそうだったこと。世界チャンピオンに2回なり、たかが「ベルギー選手権2位」だとしても、昨年病気にかかり長い間不調だった事を考えれば、彼自身満足のいく成績だったのだと思う。その点3位のK.パウウェルは表彰台の上でもちょっと不服そうだった。

テレビの中継が終わり急いで着替え、軽くコルトレイクの郊外を昇る月と沈む夕日を見ながら、1時間ほど走ってきました。